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葬儀や供養も価格比較の時代に。戒名料も激安で授かれる!

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目次

祖父の葬儀~供養で感じたお金の矛盾

祖父が亡くなってから、もう3年が過ぎます。

脳梗塞で倒れて入院し、意識障害の状態になって1年以上経過して他界しました。

私は次男なので長兄が全てを仕切って対応しましたが、葬儀に関する費用は目を見張る金額でした。

祭壇に飾るお花を1段にするか2段にするかで、数十万円の金額の違いとなるのには驚きました。

お葬式のお花はその本数によって、かなり値段が違ってきます。

どちらにするかで迷っていると、葬儀社の方は

「こちらのほうが、故人様も恥ずかしい思いをされないと思いますよ」

と、高いプランを低姿勢でゴリ押ししてきます。

我が家は古い考えなので、供花が貧相だと

  • 親戚に何を言われるか分からない
  • ご近所の手前、恥ずかしい

など、あまり意味のない世間体を気にします。

それは表だって言えないので、

「みすぼらしいのは、故人に申し訳ないから」

と建前を言いつつ「2段の供花プラン」を選びました。

まさに葬儀屋さんの思うつぼで、横で見ていて「成約率の高い決めセリフなんだな」と思った次第です。

葬儀の内容は、故人の意志やご遺族のお考えで決めればいいことです。

そこに割って入る葬儀屋さんのセールストークを聞いていると、ちょっとウンザリしたりもしました。

お葬式の段取りに慣れていないのをいいことに、葬儀費用は想像以上にお高い金額となりがちです。

相場はどれくらいなのか、葬儀費用の地域別平均をを調べてみました。

葬儀費用の地域別平均額はやっぱり高い?

葬儀の祭壇を豪華にするには、何百万円という金額が必要となります。

葬儀費用の内訳は、

  • 通夜からの飲食接待費
  • 寺院へのお布施
  • 葬儀一式費用

が主なところです。

気になる葬儀費用の相場ですが、地域ごとでかなり相場が違ってきます。

地域/費用内訳通夜からの飲食接待費寺院へのお布施葬儀一式費用葬儀費用の合計
北海道41万円54万円165万円194万円
東北38万円69万円140万円283万円
関東A(*)21万円34万円122万円201万円
関東B(*)54万円68万円140万円256万円
中部A(*)75万円48万円172万円253万円
中部B(*)22万円60万円143万円247万円
近畿18万円49万円75万円182万円
中国30万円42万円125万円177万円
四国19万円40万円118万円150万円
九州・沖縄27万円44万円171万円216万円

*出典:「第8回 葬儀についてのアンケート調査(財団法人日本消費者協会)」
(*)関東A=茨城・栃木・群馬・千葉、関東B=埼玉・東京・神奈川、中部A=新潟・富山・石川・福井、中部B=山梨・長野・岐阜・静岡・愛知

あくまでも目安の相場金額ですが、想像よりも高いと思った方が多いのではないでしょうか。

最初は首都圏が高いなと思いましたが東北や中部も高く、その土地の習慣やしきたりや参列者の人数で相場が上がってくるようです。

この金額以外にも、お葬式後にお墓や戒名など供養の料金も必要になります。

お墓や戒名については、また後ほど紹介しますね。

令和の葬儀スタイルとは

今後の葬儀というのは、簡素化された内容が増えるのではないかと思っています。

私は昭和44年生まれですが、その私ですら

「自分の葬儀は簡単にすませたい」

と、思っています。

さらにいうと

「お墓や戒名にもお金をかけたくない」

という考えです。

自分が死んだ際に葬儀や供養で何百万円も使うよりも、遺族に残したいという思いのほうが強いです。

お金の問題ではないとお叱りを受けそうですが、葬儀や供養に感じる重要度が私は低いのだと思います。

最近では家族葬が増え、永代供養も半数を占めるといいます。

令和時代の葬儀スタイルはより一層多様化していき、過去の風習やしきたりに沿わないものも増えてくるでしょう。

この状況を嘆く方も多いかと思いますが、できるだけ故人が希望することを優先して欲しいと思います。

価値観だけでなく業者の不適正なサービス提供も原因

葬儀や供養のスタイルが変わってきたのは、関係する業者や関係者にも原因があると感じています。

例えば、お葬式は今でも多くの方が、葬儀社の言いなりで葬儀を執り行っています。

最初に書いた我が家の葬儀でもそうでしたが、遺族としては分からないことだらけで言いなりになるしかありません。

疑問をもったところで、

  • 故人も喜びますよ
  • 故人に恥ずかしい思いをさせませんよ

と言われると、それ以上何も言えなくなります。

ところが、この葬儀のありかたについては、すでに変わり始めています。

インターネットサービスの普及により情報共有が進み、遺族側にも知識や相場感が共有できるようになったからです。

故人の思いよりも葬儀社の思い(儲け)で、葬儀内容が決まっていくのはやはり問題です。

「死人に口なし」で好きなようにぼったくる業者が、いつまでも生き残れる時代ではありません。

そのため初めての葬儀となる人にも、適正なサービスを提供する葬儀社が増えてきています。

これは葬儀だけではなく、お墓や供養についても同じ傾向が見られるようになってきました。

言い値がまかり通る世界が、今変わりつつある

ここから葬儀だけでなく、お墓の準備なども含めてお金の話をしていきたいと思います。

もともと人の死に関する行事やしきたりに対して、お金のことをとやかく言うのはご法度でした。

お葬式の定価なんてなかったし、お墓や戒名も価格比較なんてできません。

しかし、インターネットが普及するにつれて、いろいろな情報が共有されることになり相場感が掴めるようになってきました。

また、葬儀やお墓・戒名に関する消費者トラブルも増えはじめ、消費者庁からも

葬儀事業者における葬儀費用に係る表示の適正化について

なんていうニュースリリースが発表されるような時代になってきました。

つまり「葬儀の費用が適正でない」と、声をあげる人が増えてきたということです。

ここ数年で業界がどんどん浄化されて、健全な価格体系でサービスの提供が行われるようになってきています。

そういう背景もあってか、大手GMSのイオンが葬儀業界に参入(イオンのお葬式)したことには少し驚きました。

大手資本の企業が葬儀業界に参入し、まさに競争が激しくなっている状態です。

そんな中で昔ながらのぼったくり業者は、どんどん淘汰されることになっています。

SNSで悪い評判はすぐに拡散される時代です

SNSが浸透する現在では、悪いことはすぐに拡散されます。

またその情報はすぐに目にすることができるので、葬儀社探しをする場合に選択肢から外されてしまうのです。

それでも病院と提携していたりしつつ、しぶとく生き残っている業者さんもまだまだあります。

派手なぼったくりはできないでしょうが、遺族の顔色を見ながら少しでも高いプランへ釣り上げていくことは日常茶飯事です。

葬儀社選びはWEBで比較する時代になっています。

【代表的な葬儀社比較サイト】

これらのサイトでは葬儀についての知識や流れも紹介されているので、利用することを想定して情報収集しておきましょう。

葬儀の後には、供養が始まります。

戒名を授かり、仏壇を構えて、墓地を決めて、お墓を建てて、法要を行います。

お金のことばかり言うのもなんですが、ここからもお金はメッチャかかりますよぉ~。

まずは墓地からみていきましょう。

利便性のよい墓地が選ばれる時代へ

墓地も葬儀と同じく、地域や霊園によって相場がかなり違います。

地域/費用内訳一般墓費永代供養
北海道128万円
宮城県165万円
東京都214.8万円68.4万円
埼玉県166.5万円48.9万円
神奈川県191万円44.8万円
愛知県148.4万円58.1万円
大阪府153.3万円49.4万円
広島県160万円31万円
徳島県150万円
福岡県157.8万円

終活ネットのお墓探しより

どうしても都市部は高くなる傾向にありますが、地方といえども150万円前後が相場となっています。

すでに葬儀で数十万円~数百万円支払っているうえに、墓地や墓石でまたまた費用が発生します。

ところで一般墓と永代供養で値段に大きく違いがありますが、その違いとは何でしょうか?

一般墓と永代供養の違い

【一般墓】と【永代供養】の違いは、簡単にいうと

  • 一般墓=自己保有の一軒家住まい
  • 永代供養=アパート・マンション住まい

というイメージです。

一般墓は故人とそのご家族だけが入るお墓で、永代供養は一つのお墓に見ず知らずの方たちが多数入ります。

【一般墓】の特徴

新規に一般墓を建てる費用の内訳は、下記になります。

永代使用料(土地代)+墓石工事費(墓石&彫刻&工事)=総額+管理費

一般墓では、お墓の供養や管理(掃除など)を家族がすることになります。

我が家のことは自分たちで管理していく、まさに一軒家の持ち家感覚です。

これとは別に寺院や霊園管理者に供養や管理を任せる「永代供養墓」という選択肢もあります。

【永代供養墓】の特徴

永代供養とは、家族の代わりに寺院や霊園管理者が供養や管理をしてくれることです。

永代供養墓には、下記の4種類があります。

  • 個人墓:一般的なお墓の形をした墓石を設けるタイプ
  • 合妃:一つのお墓に複数の遺骨を納骨するタイプ
  • 樹木葬:墓碑の代わりに樹木を植えるタイプ。自然回帰という観点から注目されている。
  • 納骨堂:ロッカー型や仏壇型など集合住宅のイメージで納骨されるタイプ

永代供養墓にも個人墓はありますが、賃貸の一軒家というイメージです。

永代供養墓の料金相場は一般墓と比べて安い設定となっています。

価格が安い理由は、一般的に合祀されることが多いからです。

合祀とは血縁関係にない故人が一緒に祀られるという意味合いで、合祀されるお墓は合祀墓(一般的には永代供養墓とか共同墓)と呼ばれます。お墓は先祖代々受け継いでいくものですが、最近の少子高齢化の影響で継承が難しくなっています。
墓守となる子孫が途絶えたり苦労しないように、合祀を選択する故人が増えています。
また、一般墓よりも合祀墓のほうが費用的にも安いことから、増加傾向に拍車がかかっています。

私自身も他界した後は、永代供養を希望しています。

お墓参りの大切さは実際に体感していますが、子供には墓守や家に縛られる人生を送って欲しくないと思っています。

お墓のお世話や管理は霊園にお任せして、お墓参りしたいタイミングで来てもらえればそのほうが嬉しいです。

先日のニュースやSNSで「#グーグルアース墓参り」が話題になって賛否両論でしたが、やり方はなんとも言えませんが「お墓参りしたい」という気持ちはよいと思います。

永代供養ならば管理はお任せできるので、お墓の掃除や管理が気がかりになることもありません。

それにやはり費用も抑えることができるので、遺族にお金を残したいという観点からも永代供養を選ぶつもりです。

ここまで「葬儀」やお「墓」のお金のことを書いてきました。

最後に紹介するのが、「戒名」についてです。

そしてこの「戒名」こそが、私が一番腑に落ちないことなんです。

戒名も今や価格比較で格安の時代へ突入

戒名とは、簡単にいうと

「死んでからのお名前」

となります。

ちなみに生きているときに使っている名前は【俗名】といいます。

【戒名とは】
戒名とは、仏門に入って厳しい修行に耐えて仏弟子になった証として与えられるものです。
この戒名をいただいた僧は、死後に極楽浄土に行けるとされています。
そのため戒名を授かることで「個人も極楽浄土に行ける」ということから、今でも戒名をつける習慣が残っているそうです。
仏教のほとんどの宗派では戒名と呼びますが、浄土真宗では法名・日蓮宗では法号と言うそうです。

戒名は菩提寺の僧侶に授けてもらうことになりますが、菩提寺が遠方は同じ宗派の別の寺院にお願いすることになります。

うちの祖父が亡くなったときは、菩提寺がなかったので親戚からすすめられたお寺にお願いしました。

戒名の構成

戒名には構成があります。

「院号+道号+戒名+位号」に分類され、使われる文字や文字数が多いほど位(くらい)が高いことを示します。

この戒名の「位(くらい)」というのが、本来の意味からズレている感じがするんですよね。

本来ならば僧侶となって厳しい修行をしていないので、戒名をいただけることはありません。

それが結局のところ、お布施することで授かるわけです。

しかも金額次第では、「位」の高い文字を授けてもらうことも可能なわけで・・・。

本当に厳しい修行をして戒名をもらった人に申し訳ない気がします。

「位」の高い戒名とは

戒名は年齢や性別によって、授けられる文字はことなってきますが、

「信士・信女<居士・大師<院信士・院信女<院居士・院大師」

の順で右に行くほど位(くらい)が高いとされます。

戒名はお寺の僧侶から授かるのですが、当然のことながら定価も価格表もありません。

戒名は、故人の

  • 生前の社会的地位
  • お寺への貢献度
  • お布施の金額

によって位が決まるらしく、位が高いほど高額なお布施を求められます。

さらにややしいのは、お金を払ったからといって個人や遺族が希望する「位」の文字を選べるとは限らないということです。

最終的には僧侶が決めることになるので、位の高い文字をつけて欲しいならお金を積んであとは待つのみです。

うちも50万円のお布施で「居士」を授かれると聞いていましたが、位牌に書かれていた文字は「信士」でした。

授かってから文句をいう訳にもいかず、位牌を見たときの長兄や母の顔は「えっ!?」という感じだったのを今でも忘れません。

遺族の見栄で「居士」欲しさにお布施を包んだのに、結局は「言ってたことと違う!」ということになったのです。

亡くたった故人も「しょうもないことで無駄遣いするな!」と怒っていたと思います。

そういうことが全国各地で起こっていて、戒名トラブルが後を絶たないのです。

戒名料の相場

戒名はお布施次第なのですが、一般的な相場が存在します。

僧侶の方は、

「戒名はお金で買えるものではなく、故人の社会貢献度や地位、お寺への貢献で決まります。」

と言います。

確かに本来はそうでしたし、未来永劫そうあるべきだと思います。

しかし、最近の戒名は「お金で買うもの」になっています。

ネットで調べるとすぐに見つかりますが、戒名には価格相場が存在しています。

地域や宗派によって相場が異なることまで、情報が共有されているのです。

戒名の階級は

「信士・信女<居士・大師<院信士・院信女<院居士・院大師」

と右に行くほど相場は高くなります。

一覧にするとこんな感じです。

宗派/戒名信士・信女居士・大姉院信士・院信女院居士・院大姉
浄土宗30~40万円50~60万円70万円~
真言宗・天台宗30~50万円50~70万円80万円~100万円~
日蓮宗30~50万円100万円~
浄土真宗20万円~
(釋・釋尼)
50万円~
(院釋・院釋尼)
臨済宗30~50万円50~80万円100万円~
曹洞宗30万円~50~70万円100万円~100万円~

*小さなお葬式:全国寺院の戒名料相場より引用

宗派によって値段が違うとか、意味が分かりません。

完全に僧侶の言い値なので、悪い見方をすれば懐具合で相場も違ってくるのかとも思います。

「お寺の修復時期は、相場が高くなる」というのも、巷の噂ではなくあり得るお話です。

戒名次第で納骨も拒否されることも

また戒名トラブルでは料金のことだけでなく、誰から戒名を授かるかで問題となる場合もあります。

お墓がある寺院から戒名を授からないと、納骨させてもらえないことも現実的に起こります。

とにかく「しきたり」や「習わし」と言わんばかりに、言いたい放題のお寺などに関わると本当に辛い目にあいます。

まるで自分が罰当たりや非常識な人間だと言わんばかりに、罵られることもあるから本当に怖いです。

こうなってくると、戒名も本来の意味が失われて、お坊さんの商売道具のようにも思えてきました。

本来の神仏の教えを守る寺院が大半でしょうが、欲にまみれた僧侶がいるのも現実です。

これこそ罰当たりな邪推ですが、戒名とお金(お布施)が密接に絡んでいるのは紛れもない事実だと思います。

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葬儀費用や戒名にも適正価格が登場し始めた

定価や適正価格という概念がなかった葬儀費用や戒名にも、今はネット環境の整備によって相場が分かるようになってきました。

そうなると費用を抑えたプランを提供する葬儀社も続々と登場し、葬儀費用の比較もしやすくなっています。

近頃では大手スーパーのイオンも葬儀プランを提供するほどです。

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