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私は2010年頃からランドセルを紹介するサイトを運営していて、累計で1万個以上のランドセルを販売してきました。
そんなことからランドセル選びについて、お問い合わせや質問をいただくことが多々あります。
その中で多い質問や他のサイトでは書かれていない真実を紹介してみます。
ランドセル選びの【嘘or本当?】
ここからはQ&A形式で、質問に答えていきたいと思います。
ランドセルの人気カラーって何色?
ランドセル工業会の人気カラーアンケート調査(2022年)
ランドセルの人気カラーは、いくつかのランドセルメーカーでアンケート結果を公表しています。
ランドセル工業会のランドセルカラー人気ランキングは、男女別で下記のようになります。
◎ランドセル購入に関する調査 2022年(回答数1,500)
(男の子人気カラーランキング)
順位/カラー | 2022年 | 2019年 |
1位:黒色 | 58.4% | 68.1% |
2位:紺色 | 17.6% | 13.1% |
3位:青色 | 9.6% | 9.3% |
4位:緑色 | 4.9% | 3.8% |
5位:こげ茶 | 1.9% | 1.6% |
男の子は黒色がダントツの人気ですが、2019年と比較すると約10%も少なくなっています。
そして1位の黒色を選ぶ方も、昔と比べるとデザインが変わってきています。
黒色の単一カラーではなく、ステッチやふち取りを別色にしたデザインが人気です。
(女の子人気カラーランキング)
順位/カラー | 2022年 | 2019年 |
1位:紫色 | 24.1% | 18.8% |
2位:ピンク | 21.0% | 21.3% |
3位:赤色 | 17.0% | 25.2% |
4位:水色 | 15.6% | 11.4% |
5位:茶色 | 6.6% | 10.4% |
女の子は男の子と違って、1位のカラーが変わっています。
2019年は「1位:赤色(25.2%)、2位:ピンク色(21.3%)」と赤色が1位でした。
それが3年後の2022年には、「1位:紫色(24.1%)、2位:ピンク色(24.1%)」と紫色が1位となりました。
女の子のランドセルはカラーバリエーションやデザインが豊富なので、人気カラーは分散する傾向にあります。
カラーだけでなくハートマークや王冠などのかわいい刺繍なども含めて、トータルデザインで女の子はランドセルを選んでいます。
カラーバリエーションが豊富なランドセルブランドはこちら
ランドセルメーカーの中でもカラーバリエーションが豊富なのは、
の2社です。
それぞれ100種類以上のカラーバリエーションがあるので、お子さんと一緒にランドセル選びをすると楽しいですよ。
値段相場はいくら?
価格相場は5万円台~6万円台が一般的です
ランドセルは1万円台~10数万円台まで、値段の幅が広いです。
一般的な価格相場は5万円台~6万円台を選ぶ方が多いです。
=ランドセル協議会のアンケート結果=
平均価格は56,425円となっています。
ちなみに2019年4月に入学されたお子さんのランドセル購入価格の構成比は下記になります。
3年間で購入金額平均が「52,300円」から「56,425円」へと4,125円も上昇しています。
2019年は「40,000円~54,999円」が最も多い価格帯ですが、2022年は6,5000円以上が最も多くなっています。。
ランドセルは祖父母からのプレゼントとして購入してもらうケースも多いのですが、その場合はあまり安い価格帯のランドセルは選ばないようです。
5万円台~6万円台のランドセルはクラリーノ製のランドセルが多く、カラーバリーエーションが豊富な価格帯です。
中でも「イオンランドセル」や「フィットちゃんランドセル」では、この価格帯のアイテム数が豊富です。
カラーやデザインでの選択肢も多いで、多くの方がその2社からランドセルを選ばれています。
そして価格の話になると、アウトレット商品はどうかという質問も出てきます。
アウトレット商品だと「値段を安く購入できる」というイメージがありますよね。
実際のところどうなのか、アウトレット商品についても書いてみたいと思います。
アウトレット商品は安いけど注意が必要
アウトレット商品も悪くはありませんが、注意が必要となります。
アウトレット商品で安心して購入できるのは、「メーカー直営店のアウトレットランドセル」です。
「使うには問題ないけど、少し傷や汚れがある」という品質なのと、購入後のアフターサポートも安心だからです。
ただし、メーカー直営店のアウトレットランドセルは、
- いつ売り出されるか分からない
- どのアイテムかも分からない
- 値段も分からない
- 何個販売されるのかも分からない
- 結局売り出されなかったといこともありえる
と、分からないことだらけです。
今のアウトレット商品はA4クリアファイル対応サイズが多いのでご注意を
それとサイズが数年前までA4クリアファイル対応が主流だったのが、今はA4フラットファイル対応が主流になってきました。
なので、A4クリアファイル対応のランドセルをアウトレット商品として売り出すケースが増えてきました。
6年間使うことを考えると、A4フラットファイル対応サイズを選んだほうがいいかと思います。
ただ、少しななめに入れればA4クリアフィアル対応サイズでも、A4フラットファイルを入れることはできます。
A4クリアファイル対応とA4フラットファイル対応ランドセルのサイズの違いを比較してみました。
サイズで比較すると「A4クリアファイル対応=横幅22.3cm」に対して、「A4フラットファイル対応=横幅23.3cm」と1cmの違いです。
上の画像をみると分かりますが、長年使っていると横に膨らんできます。
そうなると既定サイズの違いよりも、もう少し幅の違いは大きくなります。
たった1cmの差ですが、この差でA4フラットファイルがスッキリと入らなくなります。
ちなみに上の画像のA4フラットファイル対応のランドセルに入っているピンクのファイルが、A4フラットファイルです。
値段と機能性のどちらを選ぶかなので、親御さんがどっちに重点を置くかでお決めください。
子供のことを考えると、可能であればA4フラットファイル対応をお願いします。
アウトレット販売は神出鬼没
アウトレット販売される時期は、どうしても入学間際のギリギリになることも多いです。
他には夏休み中の8月頃から、アウトレット商品の販売や告知をすることも多いので要チェックです。
例えば、2019年8月頃にフィットちゃんランドセルでアウトレットセールが行われています。
通常価格の4割引きというお得な値段でしたが、全てA4クリアファイル対応サイズのランドセルでした。
このようにアウトレット商品の販売時期はいつ始まるか分からいので、気になるランドセルブランドの公式サイトやFB・ツイッターなどは要チェックです。
販売店独自のアウトレットは在庫処分?
他にもメーカー直営ではない店舗が、独自で販売しているアウトレット商品もあります。
これは注意が必要です。
在庫処分品として売れ残っていたりすると、型が古くなり機能性も最新ではありません。
保管状態もよく分からないので、素材の劣化やニオイの問題なども心配されます。
アウトレット商品は値段も安くなって魅力的ですが、購入するならメーカー直営店からをオススメします。
人気ランドセルはすぐ売り切れる?
工房系ランドセルは生産数が少ない
工房系ランドセルはすぐに売り切れると煽るサイトも多いです。
これは半分正解で半分間違いです。
確かにすぐに売り切れるランドセルもありますが、すべてがそうというわけではありません。
すぐに完売する代表的なランドセルは、「工房系ランドセル」と言われるランドセルメーカーです。
「熟練された職人が手作り」「手縫いのランドセル」「創業何十年」などの打ち出しをしていれば、工房系ランドセルと言われがちです。
個人的には土屋鞄ランドセルのイメージ戦略が功を奏して、ブランド価値を高めるキーワードとして「工房系」と呼び出したように思います。
確かに土屋鞄ランドセルの公式サイトをみると、ものづくりへのポリシーがよく分かります。
ただ土屋鞄ランドセルの公式サイトには、工房系ランドセルとは一言も書いていませんけどね。
それに便乗して小規模のランドセルメーカーが、同様のイメージ展開をするようになり定着してきました。
我々販売サイドも量産系と工房系に分け説明したほうが、お客様に分かってもらいやすいというのもあります。
どちらかというランドセルメーカーよりも、販売サイドが工房系ランドセルという呼び方を多用しています。
工房系ランドセルがすぐに完売するのは、人気があるからとは一概には言えません。
そもそも生産数が少ないことから、予約受け付け後にすぐに完売してしまうことが多いからです。
増産したくても職人さんの数も限られているので、決められた予定数しか生産できないんです。
また、最近はSNSが浸透しているので、発売後すぐに売り切れてしまうと
「もう完売!買えなかった~(泣)」
とすぐに拡散されてしまいます。
そういう背景もあり、工房系ランドセルはすぐに完売するというイメージが浸透してしまいました。
完売対策をする工房系ランドセルも登場
顧客ファーストの姿勢が好評の土屋鞄ランドセルでは、昨年から完売対策をとして期日までの注文は全て受け付けするという対応をしてくれています。
★土屋鞄ランドセル「ゆっくりランドセルを選んでいただくために」
売り切れを気にせずにランドセル選びを楽しんでいただきたから、
2019年4月10日(水)~5月14日(火)の期間は、
ご希望いただいたランドセル、すべてのご注文をお受けします。
このように顧客ファーストの対応を実施しているランドセルブランドもあれば、対応が良くないランドセルブランドもまだまだあります。
小規模の工房系ランドセルでは生産数も増やせないので、すぐに完売することも少なくありません。
毎年同じような状況なので、改善する意志がないのかもしれませんね。
一方で、フィットちゃんやイオンランドセルなどでは、安定した生産数を確保するために時間をかけて生産能力を増強してきました。
イオンランドセルは年間3万個以上のランドセルを販売しているほど、安定した生産数を維持しています。
大量生産だから製造を簡素化していると書いているブログなどがありますが、もちろんそんなことはありません。
手作りが必要な作業と機械の正確性が必要な作業を明確に分けて、効率よく生産しているのが真実です。
私もフィットちゃんランドセルの生産工程を最初から最後まで見学して、品質と生産量の両立を確保していることをこの目で見てきました。
なので、なんとなくのイメージで、
- 大量生産=製造を簡素化
- 工房系=丁寧に手作り
というのは正しい表現ではありません。
ただ、カラーの人気に例年と違う偏りが出たりすると、一時的に品切れしてしまうこともあります。
品切れ時期によっては入学に間に合わない可能性もあるので、購入するランドセルを決めたら早めに予約したほうがいいのは確かです。
ラン活は年中のうちから始めないと遅い!?
ラン活激化で親も大慌て!
ここ数年はラン活激化の様子をSNSなどで拡散されたりして、ランドセル選びの開始時期を早める親御さんが増えています。
早い人は、年中の1月頃からカタログ請求などを始めています。
でも、多くの人は年中の1月に小学校入学のことなんて頭にもありませんよね。
確かに生産数の少ない工房系ランドセルを購入したい人は、年中の1月頃から情報収集をスタートしたほうがいいかもしれません。
4月~GW頃に予約開始となるので、そこまでにある程度ランドセルを比較して、購入アイテムを決めないといけませんからね。
そうでない方は、年長さんになってからランドセルのカタログ請求などを始めたらいいかと思います。
一部の生産数の少ないランドセルをのぞいては、そんなに慌てて予約する必要はありません。
夏休みのお盆時期を目処に、ランドセル選びを進めていきましょう。
生地見本サンプルを希望するならお早めに
ただし注意が必要なのは、ランドセルと一緒に革見本サンプルももらえるランドセルメーカーへのカタログ請求です。
生地見本は数量限定なので、早いもの勝ちということになります。
近くのショールームや店舗で実物を確認できるなら問題ありませんが、そうでなければ革見本サンプルは貴重な参考資料です。
素材の色味や質感を知るために、入手できるならGETしたほうがいいです。
それらのランドセルメーカーの場合は、カタログ請求開始と同時に申し込めるように情報収集しておきましょう。
カタログ請求開始日をまとめたサイトなどもあるので、そちらをチェックしてもいいかもしれません。
ランドセルのフィッティングは必要?
ランドセル選びでよく言われるのは、
「買う前に必ずランドセルを背負わせてください」
ということです。
こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、
この時期にランドセルを背負っても、あまり意味はないんですよね。
幼稚園の年長さんの時点でランドセルを背負ったところで、
- 背負心地
- 背負いやすさ
- 軽さ
などを正確に比較するのは難しいです。
それに子供がランドセルを背負った感想を、きちんと伝えられるかも疑問です。
さらに教材も何も入っていないランドセルを背負ったところで、背負心地なんて分かるはずもありません。
そんな状態で行うフィッティングなので、あまり意味はないと書きました。
↑↑この年齢(幼稚園の年長)でフィッティングしても、背負心地とか背負いやすさなんて分からないです。
それにランドセルは6年間使い続けるものです。
6年間でどのように成長していくか分からないのに、年長時点の背負い心地は参考にもなりません。
そもそも小学校入学時点ですでに、ランドセル選びの時期よりも成長しているのが子供の成長の早さです。
このようにランドセルのフィッティングは、「必ずしないといけない」ほどのものではないと考えています。
でも、ランドセルの実物確認だけは必ずしてください。
背負わなくてもいいので、購入候補のランドセルは実物を見て触って確かめてください。
これには大切な意味があります。
ランドセルは必ず実物確認をする理由
どんなことを確かめるのかというと、
- 色合い:カタログと実物の色合いが全然違う場合がある
- 素材の質感:これもカタログと実物に違いがあるかもしれません
- 収納:どこに何をどれくらい収納できるか
- 操作:錠前の閉めやすさ
【色合い】
ランドセルの色合いは、カタログやホームページでは照明や画像処理で素敵に見えるように撮影されています。
実物を見ると、
- 思ったよりも派手な色合いだった
- カタログよりも実物はくすんでいた
など、思っていたのと違うことがあります。
ランドセルが到着してからガッカリするのはよくないので、できるだけ購入前に実物を確認するようにしましょう。
できればお子さんにも一緒に見てもらえば、お子さんも安心できると思います。
また実物確認する場合は、店舗の照明なども考慮して色味は確認するようにしてくださいね。
白色灯と暖色灯では、色合いの見え方も違ってきます。
【素材の質感】
こちらも色合いと同じで、カタログやホームページと実物で質感が違う場合があります。
特に牛革やコードバンなどの自然皮革の場合は、購入者側の思い入れや思い込みが大きいこともあり過大評価していることもあります。
革の風合いや深みは使っていくごとに増していくものなので、最初から使い込んだ質感を求めてしまうとガッカリしてしまうことも。
またクラリーノなどの人工皮革の場合は、カラーによって安っぽく見えることもあるので必ず実物確認はしてください。
【収納】
小学校に入学して高学年になるにつれて、教材も増えて持っていくものが多くなります。
収納スペースが小さいと手持ちの荷物が増えて、両手がふさがった状態で登下校することになります。
雨が降ったりすると傘をさしたりするのも大変で、体の小さいお子さんだと転倒のリスクもあります。
ランドセルに詰め込んで重くなるのもデメリットですが、両手がふさがるのも大きなデメリットです。
最近では小マチを自在に伸び縮みできるランドセルも発売されています。
【イオンランドセル みらいポケット】
★2020みらいポケット_女の子_一覧2020みらいポケット_女の子_一覧
★2020みらいポケット_男の子_一覧2020みらいポケット_男の子_一覧
ただし、来年から教科書などの教材を学校に置いておける「置き勉」が認められるかもしれません。
そうなるとランドセルに入れる教材が少なくなるので、ある程度は余裕をもって収納できることになります。
「置き勉」次第で収納問題は大きく変わってくるので、情報収集や学校に問い合わせしてみましょう。
【操作は簡単か】
ランドセルはかぶせ(外フタ)を開閉するのに、錠前を毎日操作することになります。
慣れの問題ですが、入学当初はお子さんもうまく使えないこともあるので、簡単操作なタイプをオススメします。
高学年になってからも錠前の締め忘れで、ランドセルの背かぶせがパカっと開いてしまい中の教材が飛び出すという漫画みたいなことが現実に起こります。
自動でロックが掛かる錠前もあるので、そのようなタイプを選んだほうが無難です。
他にもお子さんの成長に合わせてベルトの調整をすることになりますが、意外に見逃すのがベルト穴の数です。
ベルト穴の数が多いほど細かい調整ができるので、ベルト穴は8個以上のタイプを選びましょう。